休日キャラメリゼ

ケーキ屋さん販売員「nonka」のお菓子ブログ。スイーツ食べたり作ったり。

お菓子作りの「塩ひとつまみ」の意味を考えてみる

 

こんにちは!nonkaです。

 

今回は、ちょっとお菓子レシピの考察をしてみます!

最近レシピを考えたり、スコーン研究してみたりで、お菓子の「配合」について考えることが多くなったんですが、その中で、どうにも気になって仕方がない疑問が出てきたんです。

 

お菓子作りをする人だと、見たことあるでしょう。お菓子のレシピに登場する

 

「塩ひとつまみ」

 

なんで塩いれるの?それもほんの少しだけ。

理由が気になり、調べてみたんですが、

 

色々読み返してみても…

どの本にも、レシピにも

塩を入れる理由が書いてなかったんです!

ちょっと衝撃でした。

砂糖や小麦を入れる理由は詳しく書いてるのに、塩に関してはノータッチ。

 

お菓子になぜ塩を入れるのか?

必要なら、塩をいれるべきお菓子は何なのか?

疑問に思うともう止まらないんです。

 

手持ちの本やレシピをもとに、ケーキ屋の繁忙期を乗り越え、暇を持て余すnonkaが徹底的に調べたのでまとめます!

私なりに結論はでましたが、非常に長いので目次つけますよ!

結果だけでいい方は「今回のまとめ」まで、飛ばしてくださいな

 

 

 

塩ひとつまみって何g?

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 実教出版から出している食品成分表(2015年版)に記載がありました。信憑性は高そうです。

 

そちらによると、

塩ひとつまみは、

3本の指(親指、人差し指、中指)でつまみ、約2g

割と多いですね!指を基準にするので、多少個人差はあるはず。

 

ついでに料理のレシピでよくでてくる塩少々は、

2本の指(親指、人差し指)で約1g強

だそうです!

 

塩が入ってるお菓子

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 代表格は、タルトクッキーパイシューといったところ。

 

どれも材料が似ており、バター、小麦粉、卵(一部例外あり)を多く配合しています。

もちろん食べた時、塩味はしません。塩いれる意味って、一体なんなんでしょうね?

 

塩を入れる効果はなに?

 

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塩を入れる理由について、書いている資料は見つけられませんでしたが、製パンの本に参考になる文を発見!

 

塩の効果について詳しく書かれていたので引用してみます。

 

塩の役割

①人間の味覚にとって重要な塩味をパンにもたらす

②塩が生地中ののグルテンに働きかけてグルテンのべたつきを減少させ、同時に弾性を強化する

イーストをはじめ各種微生物に対して抗菌作用をもち、発酵のコントローラーとしての役割を担う

引用

<基礎からわかる製パン技術:著 吉野精一>p13より

 

お菓子作りに関係しそうなのは、

①味への効果

グルテンへの効果

この2つですね。

それっぽい効果があるらしいものの、入れている塩は「ひとつまみ」というごく少量

 

ただ、シュー生地に関していうと、①味への効果、かなり重要だと思うんです。

 

シュー生地に塩を入れる理由

 

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まず前提としてシュー生地の材料

水・薄力粉・無塩バター・卵・塩

 

以上!

え?これだけ…?って感じですよね。

 

クッキー生地などと違い、

シュー生地には砂糖を使用していません!

これが何を意味するか。「塩ひとつまみ」の重要性が見えてきます。

 

シュー生地に塩を入れなかった場合、

残るのは無味

 

…無味?いや、小麦粉とか卵とかはいってるじゃん?そう思うあなたは知らないでしょう。

甘味塩味も存在しないことの恐ろしさを…!

 

 

卵を例に考えてみましょう。塩分のない状態の卵。食べたことありますか?つまり殻を割って何も加えていない卵。

 

機会があれば、ちょっと舐めてみてください。よく言えば素材の味がしますが、うわー美味しい!とはならないはずです。

 

わかりやすいのが卵かけご飯。なにもかけず、無味のまま食べ進めるのは辛いんじゃないかな。ご飯は進まないでしょう?

しょう油など塩分を入れて初めて、美味しいと味覚が認識してくれます。

 

シュー生地に話を戻します

お菓子なのに砂糖が入ってないので、味といえるのは塩のみ。

たとえごく少量で、塩味というほど存在が感じられないとしても、確かに存在する「塩ひとつまみ」これが入っているだけで、素材の美味しさを引き出してくれるわけです。

無味とは天地の差。

 

カリカリに焼きあがったシュークリーム。ほうばったとき口にひろがる香ばしい皮の美味しさ!

これも「塩」という味の支えがあってこそじゃないでしょうか?

 

ということで、シュー生地に塩を入れるのは味のため!

これが有力説だと推します!

 

もちろん、塩を入れることで先述のグルテンへの効果もあるはずですが、以前に私が塩を入れ忘れてシューを作った時も、問題なく膨らんだので、効果はほぼ無いのではないかと思うんです。

 

そして残る疑問。

タルト生地、中でも

パート・シュクレ(タルト、クッキー等に使われる)とよばれる、砂糖の入った生地。そして甘いパイ生地にも、必ずといっていいほど入れられている

 

これには、なぜ塩をいれるのか?

すでに甘みがあるのに?

この謎を解明しましょう!

 

食べ比べ!塩ありクッキー&塩なしクッキー

 

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答えが分からないなら作ってみればいい!それならハッキリします。

果たして砂糖の入った生地に、本当に塩は必要なのか?実験してみました!

 

作るのは、基本的なクッキー。

材料は、

バター 25g

粉糖 20g

卵 10g

薄力粉 50g

 ここに加える塩の量を変え、3種類を作りました。

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  • 塩なし
  • 塩少(塩少々 1g強)
  • 塩多(塩ひとつまみ 約2g)

  バター、粉糖、卵までの材料を3倍量で混ぜ、3等分に。

それぞれの量の塩を混ぜた薄力粉と、混ぜ合わせます!

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それぞれ14×14cmに伸ばし、

直径5cmの型で抜きました!

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170℃のオーブンで15分程度焼き上げます!

 

こちらが焼きあがり。

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見た目に差はありません。

 

さっそく食べ比べてみる。

 

まず、食感です!

サクサクで、どれも変わらず。

塩にはグルテンへの効果があるはずですが、特に影響は見られませんでした。

 

そして気になる、です!

●塩なしただ甘いだけのクッキー。味がくどく感じる。もしタルト生地として使うなら甘いクリームと甘い生地で重い味になりそう。甘さでいうと、卵ボーロを連想した。

 

●塩少→塩が入ったことで、味に甘さだけではない深みがでている。砂糖の量は塩なしと同じですが、少しの塩気があることで味がくどくなく、食べやすい

 

●塩多塩が入ってると一口でわかる味。あと引く感じの塩気で、2枚目が食べたくなる味!でも、タルト生地に使うならしょっぱすぎる。クッキーとしては美味しい。

 

塩がないと、面白みのない、くどいクッキーになることが判明しました。

食べ比べないと分からないことですが、少しの塩を入れる。たったこれだけで美味しいクッキーになるなら入れない手は無いですよね!

 

今回作ったシュクレ生地はクッキー以外にもタルト生地として使うので、タルトにするなら塩少なめで、クリームとメリハリのある味に。

クッキーとして食べるなら塩多めにして、食べ始めると止まらないような塩気のある、そんなクッキーにしても、面白いと思います( *´艸`)

 

今回のまとめ

ずっと「塩ひとつまみ」を入れる意味あるのか?疑問に思ってましたが、ようやく解決しました!これでスッキリです。

美味しいお菓子を作るためには塩は必要!!

そして、塩を入れる理由は、味のため !

塩を入れるレシピが多く存在するにも関わらず、その「理由」については詳しく書いていなかったので、私にとっては重大な発見でした(=゚ω゚)

 

専門学校卒の私が知らなかったんだから、おそらくパティシエさんでも知らない人いるんじゃないでしょうか?

この記事を読んだ方、塩に関する製菓知識ならプロを超えましたね!今後のお菓子作りにお役立てください!

 

それでは!長々とお付き合いいただき、

ありがとうございます(*´ω`*)

nonkaは大量に作ったクッキー生地の消費を頑張ります…

 

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